上海知識産権法院が成立された2015年1月~2021年12月末までの間に受理された各種の専利権侵害事件は8,082件であり、そのうち、発明侵害事件が1,107件、実用新案侵害事件が1,776件、意匠侵害事件が5,199件であった。結審された各種の侵害事件は6,422件であり、そのうち、発明侵害事件が883件、実用新案侵害事件が1,481件、意匠侵害事件が4,058件であった。
2019年から、上海知識産権法院の専利権侵害事件の受理件数は急速に増加し始めており、そのうち、意匠侵害事件の増加が最も急速であった。2015年~2020年の間に受理された意匠侵害事件は2,647件であり、2021年に受理された意匠侵害事件は2,552件に達し、過去6年間の事件受理件数の合計とほぼ同じであった。上海知識産権法院の事件受理件数は引き続き大幅に増加しているとともに、結審件数も急速に増加しており、裁判の質とその効果を維持している。
上海知識産権法院が結審した専利権侵害事件の平均審理日数は187.4日であり、そのうち、発明侵害事件は320.5日、実用新案侵害事件は192.8日、意匠侵害事件は156.6日であった。発明及び実用新案侵害事件にかかわる技術的な問題は複雑であり、その2つの事件の平均審理日数は意匠侵害事件より明らかに長かった。また、発明及び実用新案侵害事件の審理過程において、被告が国家知識産権局に本案に係る無効宣告を請求する割合が高く、これも事件の平均審理日数が長くなる原因の1つであった。
事件にかかわる主体から見ると、起訴件数100件以上の当事者は6人で、事件数は計804件であった。起訴件数50~99件の当事者は10人で、事件数は計682件であった。起訴件数10~49件の当事者は159人で、事件数は計3,000件であった。起訴件数3~9件の当事者は427人で、事件数は計2,064件であった。最も多い当事者の起訴事件数は計243件に達した。
出典: 中国知識産権報