2026年4月20日、最高人民法院は『最高人民法院による知的財産権侵害民事紛争事件における懲罰的賠償の適用に関する解釈』(法釈〔2026〕7号)を発表した。この解釈は最高院審判委員会第1972回会議で通過し、2026年5月1日から施行される。
1.「故意」と「情状重大」の認定要件をさらに明確化。原告と和解し、侵害行為の停止に合意した後に、再び同一または類似の侵害行為を行った場合など、「知的財産権侵害の故意」が認められる具体的な状況を追加した。また、「知的財産権侵害を業とする」ことの内実を明確にし、重大な知的財産権侵害行為の認定基準を法的に整備した。
2.賠償額の算定基準(ベース)の計算方法を明確化。被告の違法所得または侵害利益を懲罰的賠償の算定基準とする場合、営業利益を参照して確定できることを明記。被告が知的財産権侵害を業としている場合は、販売利益を参照して計算可能。利益率が特定できない場合は、統計部門や業界団体が公表した同時期・同業種の平均利益率、または権利者の利益率を参照できる。法定賠償額は懲罰的賠償の算定基準とはならないことも明確にした。これにより、実務における「基準額の特定困難」という課題の解決が期待される。
3.倍率の決定方法を整備。過少・過重な罰則を避ける「罰則相当の原則」に基づき、同一の侵害行為について既に罰金または行政罰が科され、執行が終了している場合、人民法院は懲罰的賠償の倍率を決定する際にこれを考慮しなければならないと規定。当事者の申立ての有無にかかわらず適用される。
出典:最高院