【対象特許】
ノボノルディスク社のセマグルチド化合物特許(特許番号:ZL200680006674.*)
【審理経過】
国知局(2022年9月):特許権の全部無効を宣告。
北京知的財産裁判所(2023年11月):一審判決で国知局の決定を取り消し、再審査を命じる。
最高院(2025年12月31日):二審(最終審)判決で一審判決を支持。特許権者が提出した補足実験データを最終的に受け入れ、特許無効決定を取り消した。
本件の焦点は、特許権者が無効審判手続きで提出した、セマグルチドが最接近の先行技術(リラグルチド)に比べてより長い作用持続時間を持つことを証明するための補足実験データ(db/dbマウスおよびミニブタモデルに関するデータ)を採信すべきか否かであった。
セマグルチド特許無効事件の最終審判決は、中国の知的財産権司法保護史上の画期的な事件である。最高院の権威ある判決を通じて、より明確で合理的かつイノベーションに有利な補足実験データの審査基準を確立し、特許権者の合理的な信頼の保護を強調し、「開示による保護」の原則と実際の研究開発の実態とのバランスを図った。これは、中国の医薬品産業のイノベーション促進に深遠な指導的意義を持つ。
出典:知産力